高瀬省三展/ 彫刻

2014年8月2日. 土−8月17日. 日
open:11:00 −17:30/close 6日(水)13日(水)

高瀬さんとは、13年前の大磯の桃の家で会って、何か気が 合って、その後まもなくして彼は亡くなってしまった。 高瀬さんが、詩人の茨木のり子の本の、表紙の絵を描いた人であり、死が近いことがわかってから彫刻をしている人であることも知らなかった。 彼の死後、ご家族が住んでいた家を出るにあたって、そこを借りようと思って相談にでかけるところから、またつながって いったのでした。

筑摩書房から出された「風の化石」という本が、その彫刻のすべてを網羅している。カメラマンの坂本真典さんという方が、 カメラマンとしてではなく、彼が作っていることにびっくりして、ひたすら撮り続け、それが本になった。 その本は、高瀬さんが亡くなる二ヶ月前にできあがりました。

高瀬さんは朝夕、大磯の浜辺を散歩して、打ち上げられている流木を拾っては、それを「風の化石」と名付けたといいます。そこには色々なドラマがあって、三角の目をした女性が手をひろげ、ひろげた両手が羽根になって、飛び立ちそうな姿に変 わったり、力士や男の実在感のある姿や、少年の、いま蹴ろうとするサッカーの姿、女の人が白い服を着てすうーっと立っているのが存在を感じさせる「午後の魂」。 2010年の平塚市美術館での展示の後、これらの作品がバラバラになることを惜しんで、私が作品をいただくことになりました。 いくつかの姿に出会えて、何か自分の中に気持ちがひしひしと伝わってくるような気にさせてくれます。どうぞお出かけ下さい。

菜の花 店主 髙橋台一

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22. 7月 2014 by esfs
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