パナリ焼展
2025年5月17日(土)~6月1日(日)
11:00-17:00
21日(水)28日(水)定休


自分にとってはこんなに多く集めちゃって皆に見せるためだったのか?どうなのかわからないが、何か皆がおどろく顔を見たかったのかもしれない。幻の土器「パナリ」。制作時期も制作者も、用途も、焼成方法も、その一切が謎につつまれた焼きものから発せられる不思議について、ここで考えてみてもいいと思う。縄文後期のやきもののようにみられると思う。
老子のタオの思想の中では、やわらかいものが強いんだよ。弱いやつが強いみたいな。そういう思想は日本では沖縄にあるような気がする。原発のことといい、情けない国民ですけれど、まだ捨てたもんじゃないと沖縄に行くたびにいつも感じています。それに、人間は完璧なものだけにエネルギーをもらうんじゃなくて、何とも言えないあったかさや優しさみたいなものに支えられるところはあるよね。パナリ焼って、無名な人が作ったのに特色をしっかりと持っていて人を惹きつける。いつも心の中にあってしまっておきたいと同時に懐かしい魂の故郷に回帰するような、母の胎内にもどるような。母のお尻に寄り添うような。自分の骨壺にしたかったのかなと思います。
沖縄には、土葬の7年後位に洗骨の風習があって、その容れものとしてパナリ焼は最高のものだったのでしょう。だけどあまりそう考えなくとも良いと思いますが。
2025年4月28日 髙橋 台一